━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◆ 桃太郎と考える 中学生の英語 ◆◆ 中3用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第1日目 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【目次】 1.はじめに 2.今日の桃太郎 3.今日のポイント There is / There are 構文 4.塾長からのメッセージ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━< 1.は じ め に >━━━━━━━━━━━━━━━━ この講座は「昔話:桃太郎」を中学生レベルの英語で表現する英作文の練習です。 内容的には中学2年までの英語をある程度覚えている生徒さんが読んでわかるように書いてありますが、「英語が苦手な」生徒さんや、そんなお子さんをお持ちのお父さんお母さん方にもお役に立てる内容にしたいと思います。 では、桃太郎と英作文の旅へ いざ出発! ━< 2.今日の桃太郎 >━━━━━━━━━━━━━━━━ ・昔々ある村にお爺さんとお婆さんがいました。 ──────────────────────────── 第1文: ●昔々ある村にお爺さんとお婆さんがいました。 【第1文の単語・文法】 ・昔々(once upon a time ) [ ワンス アポンナタイム] または (long long ago) ・村(a village) [ヴィリッジ] ・お爺さん( an old man ) ・お婆さん( an old woman )ですが、 「お爺さんとお婆さん」を「お爺さんとその妻」と考えて ( an old man and his wife ) [ワイフ] <文法> … There is / There are 構文 ※それでは上の単語と文法を参考にしながらあなたの英文を書いてみてください。答は一通りではありませんので、これが正解、というものは出しませんが、塾長ならこんな英文にしてみる、という作文例を下に書いておきます。(後で解説を加えますので、出来ればそれも読んでみて参考にしてください。) ──────────────────────────── 【塾長の作文】 Once upon a time there were an old man and his wife in a village. 注)あくまで作文例で、これが正解というわけではありません。 ━<3.今日のポイント >━━━━━━━━━━━━━━━ 【ポイント・その1】----------------------------------------- ■「〜がある。」「〜がいる。」ときたら There is 〜. There are 〜. 構文を使いましょう。 There is 単数. There are 複数. でしたね。 もし「〜があった。」「〜がいた。」と過去形にしたかったら There was 単数. There were 複数. となりますね。 では少し練習してみましょうか。 【問題1】次の英文を和訳すると? There is a pen on the desk. There were three children in the room. 和訳例:机の上にペンがあります。 部屋に3人の子供がいました。 大丈夫ですね? では 【問題2】次の日本語を英文にすると? ・机の上に3冊の本がありました。 作文例:There were three books on the desk. では、これはどうでしょう。 ・私の本(1冊)は机の上にありました。 このような場合は、there is / there are 構文は使わず 作文例:My book was on the desk. とすることの方が多いようです。どう違うのかというと 不特定のもの(a が付く名詞など)が「ある、いる」ときは there is / there are 構文を使い There is [a pen] on the desk. 特定のもの(the や my や this などが付く名詞)のときは 主語(その名詞)+ be動詞(am, is, are)+ 場所 [My pen] is on the desk. [The pen] was under the table yesterday. となることが多いと覚えておいてください。 ※といってもよくわからない人は、とりあえず -------------------------------------------------------- 「〜が ある(いる)」なら → there is / there are 「〜は ある(いる)」なら → 主語+be動詞+場所 -------------------------------------------------------- (ただし、これには例外もあります。) 【確認のための例文】 ・私の町には3軒の本屋 [がある]。 There are three bookstores in my town. ・その3軒の本屋さん[は]駅の近くに[ある]。 The three bookstores are near the station. ということで、今日のストーリーを見てみると 「昔々ある村にお爺さんとお婆さんがいました。」 「〜がいました」ですから → There is / There are 構文でいいと思いますが・・・・・ お爺さんとお婆さん=an old man and his wife あれれ、お爺さんはan(不特定)だけど、お婆さんはhis がついて特定の人になってますね。どうしましょ、って感じですが、2人ともここでは「初めて登場した」人たちですから、There were 〜. が適切でしょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 以上のポイントを頭に入れながら、今日の作文を見てみましょう。 ・昔々ある村にお爺さんとお婆さんがいました。 Once upon a time there were an old man and his wife in a village. ━<4.塾長からのメッセージ >━━━━━━━━━━━━ 桃太郎のお話、第1回目は there is / there are 構文の復習をしました。 第2回目は 不定詞の副詞的用法をやる予定です。 「ほーら来た来た、英文法! だから英語は嫌いさ」とか「不定詞だとか副詞的用法だとか言われると、やる気なくすんだよね・・・」という中学生も多いと思います。その気持ちはよーくわかります。塾長も中学高校の頃そうでしたから。でもね、私の経験から言うと、中学までは「文法用語」なんか知らなくても何とかなりますが、高校になると「名詞」「形容詞」「副詞」の区別、「自動詞」「他動詞」の区別がわかっていないと非常に苦労します。 アメリカやイギリスなど英語圏でずっと生活していた人は、文法用語なんか知らなくてもきちっとした英語の読み書きを「体で覚えること」ができるでしょう。しかし日本で生活しているあなたが、短い期間で、それなりに難しい英文を読み、書かけるようになるには、英語圏で育った人たちと同じやり方で、というわけにはいかないと思います。 例えばパパ、ママという簡単な単語から覚え始めたとして、その頃から周りの大人が全員英語で生活していて、友達も全員英語を話す子供たちで・・・あなたが日本語で物事を考える時間はゼロ・・・・という環境を最低数年間つづけるということは、普通の日本人には実質上不可能です。 その数年間のハンディキャップを少しでも克服するために、例文を暗記したり長い英文をたくさん読んだりするわけですが、そのとき大きな手助けとなるのが文法の知識なのです。そして文法学習のために必要な道具が「文法用語」だということです。 |