◆◆ 桃太郎と考える 中学生の英語 ◆◆
中3用 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第2日目 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【目次】 1.前回の桃太郎 2.今日の桃太郎 3.今日のポイント to付不定詞(副詞的用法) 4.塾長からのメッセージ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━<1.前回の桃太郎 >━━━━━━━━━━━━━━━━ Once upon a time there were an old man and his wife in a village. ━<2.今日の桃太郎 >━━━━━━━━━━━━━━━━ ・お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。 ※なに?今日もたった1行なの?・・・とか言わないでください。 だんだん増えていきますから。 ─────────────────────────── 第1文 ●お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。 【今日の単語】 ・お爺さん = 老夫婦の夫の方と考えて (the husband) [ハズバンドゥ] お爺さんは2回目の登場ですから、a … ではなくて the … いつまでも old man では面白くないので 「夫(husband)」 ・お婆さん (the wife) [ワイフ] ・山 (the mountain) [マウントゥン] ・柴(しば)= 薪(たきぎ)と考えて (firewood) [ファイァーウッドゥ] ・柴刈りに = 薪を取るために (to get firewood) ・川 (the river) [ゥリヴァー] ・洗濯に行く (go washing) [ゴウ ウォッシン] 参考:柴=山野に生える小さな雑木のことです。 昔はそれを集めて薪にしていました。 <文法> … to付不定詞(副詞的用法)) ※単語と文法を参考にして英文にしてみましょう。 ────────────────────────── ─────────────────────────── 【塾長の作文】 ●お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。 塾長の書き換え: ◆お爺さんは柴を刈るために山へ行った。そしてお婆さんは川へ洗濯に行った。 The husband went to the mountain to get firewood and the wife went washing in the river. 注)あくまで作文例で、これが正解というわけではありません。 ━<3.今日のポイント >━━━━━━━━━━━━━━━━ 【ポイント・その1】 ◆「〜するために」ときたら to付き不定詞(副詞的用法・その1) を使うことを考えてみましょう。 ●to付き不定詞の復習が必要な人へ to付き不定詞とは → to + 動詞の原形 でしたね。 例) to go, to study , to be など to付き不定詞には主に3種類の用法があります。
今回復習するのは●印の「副詞的用法(1)」です。 例文) I like to study English. (名詞的) [ 私は英語を勉強することを好む。] ●We go to school to study. (副詞的(1)) [ 私たちは勉強するために学校に行く。 ] ●He came to see me. (副詞的(1)) [ 彼は私に会うために来た。→ 会いに来た ] I am glad to hear the news.(副詞的(2)) [ 私はその知らせを聞いてうれしい。] glad [グラッドゥ] I have a lot of books to read. (形容詞的) [私には読まなければならない本がたくさんある。] ここで、「柴を刈るために(薪を取るために)」 を英語にするときは 副詞的用法(1)を使って to get firewood として お爺さんは柴を刈るために山へ行った。 The husband went to the mountain to get firewood. としてみました。 ─────────────────────────── 【ポイント・その2】 ◆go 〜ing の復習 go はよく使う単語ですからいろいろな用法があります。 go 〜ing の形が時々テストにも出されますから復習しましょう。 ・買い物に行く=go shopping ・魚釣りにいく=go fishing ・泳ぎに行く=go swimming ・スキーに行く=go skiing ・スケートに行く=go skating これを使って「川へ洗濯に行く」は go washing in the river お婆さんは川へ洗濯に行った。 The wife went washing in the river. としてみました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Review The husband went to the mountain to get firewood and the wife went washing in the river. ━<4.塾長からのメッセージ >━━━━━━━━━━━━━ 文法用語なんて必要なの? 「文法なんて(文法用語なんて)知らなくても英文の意味が分かればいいんだろ!」とあなたは思いますか?私は高校時代そう思っていました。ですから、単語の意味さえ分かれば何とかなるだろう、と信じて疑いませんでした。しかし、懸命に単語を覚える努力をしたにもかかわらず、英語は苦手意識を持ったまま高校時代を終えました。(といっても中学時代は英語は得意教科だったんですよ) 私の苦手意識というのは「点数が取れない」ということとはちょっと違います。問題をやって答を確認したとき、なぜその答でなければならないかの説明ができない、その不安感のことでした。つまり、英文法(構文)が分かっていなかったのです。(高校の英語は良し悪しは別として、文法的に正しい英文を重視する傾向が強いのです。) 中学レベルの問題に関しては、単語さえわかれば何となく意味は分かりますから、訳せといわれても、訳せる人はたくさんいます。 しかし高校に入ったとき「to付き不定詞には3つの用法があり、その3つとは名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法で、使い方は・・・・・」ということをある程度頭の中に整理していないと、知らず知らずのうちに英語が遠い存在になってしまいます。というのは、高校の教科書、参考書、先生の説明は、こんな調子だからです。 あなたの疑問: なぜここの動詞は will come ではなくて comes なのか? 解説: このif 節は前の文の副詞節になっているから、if節の動詞は内容が未来のことでも現在形を使う あなたの疑問: ではなぜ こちらの動詞は will come でいいのか 解説: このthat節は他動詞knowの目的語になっている。つまりこの場合のthat節は名詞節。よってthat節の動詞は内容が未来の時は、未来形を使う。 何のことかさっぱりでしょ? しかし、こういったことを高校1年のと きに習うんですよ。あなたどうします? 英文法を学ぶのは英語の読み書きをよりスムースにするためですが、文法用語の軽視は英文法の軽視につながります。そして英文法の軽視は英文を不正確にしか読めなくしてしまいます。当然不正確な英文しか書けません。高校に入ってからそうならないために、中学時代から、「文法用語」を軽視せず、「英文法」を毛嫌いせず、少しずつでもいいですから頭の中に整理していく癖をつけるよう、お勧めします。 ※ただし、英語圏で何年か生活した経験のある人は別です。それなりに英語がすらすら読めるのであれば、文法を気にせず多読を心がけるのがよいようです。English をunderstand するのにわざわざ「英語」の「文法」を日本語で「副詞句」だ、「形容詞節」だ、とやっても時間の無駄でしょう。 しかしそれでも 程度の高い、内容の濃い英文を読んだり書いたりするためには、English Grammar の理解は不可欠だと、英語の達人達はみな言っています。 |