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これで確実に解ける!「確率」の問題




◆中学レベルの「確率の問題」は、非常に簡単です。 しかも、高校入試ではほぼ100%出題されます。 ですから、この分野の問題は「確実に」解けるようにするべきですし、誰でも解けるようになります。 (「数学は苦手だ」という人でも、確率の分野に関する限り得意になれるのです。)



◆なぜそうなのか。 それは解き方が非常に限られているからです。 おおざっぱにいうと、「表を描く」か、「樹形図を描く」か、この2つしかありません。 そして、中間・期末から公立高校の入試問題にいたるまで、90%位は表を描くことで「確実」に解くことが出来るのです。 (へたに考えるより表を描いた方が早く確実です。)



◆このレッスンでは、中間・期末レベルから公立高校入試レベルまでの「確率の問題」を、自信を持ってすばやく解ける、というレベルにまで、あなたをご案内しようと思います。  必要な時間は、
  • 中間期末レベルまで 1時間半ぐらい
  • 高校入試レベルまで さらに1時間半ぐらい
だろうと思います。













レッスンの前に 





●私が確率の問題を中学生に説明するときには、問題の種類を、3つに分けて解説します。 その3つとは、1次元の問題、2次元の問題、3次元以上の問題 です。 といっても何のことかわからないと思いますので、まずそこから説明します。



<1次元の問題>
  • サイコロを1回ふる問題
  • 数枚のカードから1枚選ぶ問題
  • 数人の中から1人を選ぶ問題


<2次元の問題>
  • サイコロを2回ふる、または2つのサイコロをふる問題
  • 袋の中からボールを2個取り出す問題
  • 数人の中から2人を選ぶ問題

ときたら、3次元以上の問題はどんなものか想像がつきますよね。


<3次元以上の問題>
  • コインを3枚投げる問題
  • 3人でじゃんけんをする問題
  • 長椅子に4人座らせる問題

●例えば、つぎのような問題は何次元の問題でしょうか?
6人の生徒の中から班長と副班長を1人ずつ選ぶとき、選び方は何通りあるか?
これは、数人の中から2人(班長と副班長)を選ぶわけですから「2次元の問題」ということになります。  「2回投げる」「2人選ぶ」「2回取り出す」…ときたら、2次元です。ではつぎの問題はどうでしょうか。
3枚のコインを同時に投げて2枚だけが表になる確率は?
これは3次元の問題です。 「3回投げる」「3枚投げる」「3回取り出す」…ときたら、3次元です。( 「2枚だけが表」の「2」に惑わされないように。) では、最後にこれは?
10本のくじがあり、2本だけが当たりくじである。 このくじを1回引いてあたる確率を求めよ。
これは「1回引く」わけですから、1次元の問題です。 よろしいでしょうか?

●さて、それではなぜこのような分類をするのかお話しします。 これらの3種類にはつぎのような特徴があります。


問題の種類 解き方 中間・期末の出題 公立入試出題率
1次元の問題 計算だけ 少し出る  0%
2次元の問題 たくさん出る 80〜90%
3次元以上の問題 樹形図 少し出る 10〜20%
         (公立入試の出題率は2003年春の47都道府県の出題状況から算出)


●ここで、注目してほしいのは、次元によって解き方が違う(というより解き方をかえた方がよい)ということ、そして、2次元の問題が非常に多いということです。 つまり、2次元の問題を確実に解けるようにするだけで、確率の問題は80〜90%カバーできるということになります。 そして、2次元の問題を解くには表の描き方をマスターすればよい、ということになりそうです。 (といっても3次元以上の問題を無視するわけには行きませんので、それもちゃんと学習しますが…。)



●ということで、こらからつぎのような順序でお話を進めていきます。
  • レッスン1 … 1次元の問題
  • レッスン2 … 2次元の問題 (表で解く)
  • レッスン3 … 3次元以上の問題 (樹形図で解く)
  • レッスン4 … 問題集(中間・期末レベル + 公立入試問題) 


注意1) ところで、このような1次元、2次元という表現は私が勝手に使っているだけですから、あなたの学校の先生や友人に言っても通じませんので、念のため。



注意2)2次元の問題は「表」ではなく「樹形図」で解くことも出来ます。 しかし、表に比べるとはるかに時間がかかり、数え間違いをしたりしますので、私はお勧めしません。やはり、2次元は「表」が一番!


では、さっそくレッスン1から














レッスン1








●このレッスン1ではまず「1次元の問題」を考えます。 つまり
  • サイコロを1回ふる問題
  • 数枚のカードから1枚選ぶ問題
  • 数人の中から1人を選ぶ問題
といった問題ですね。 これは「計算だけ」で出来るのですが、わかりにくいときは、ちょっと図を描いたり、数字を並べてみた方がいいでしょう。


例題1 サイコロを投げて、3が出る確率を求めよ。

1  2  B  4  5  6  

上のことから求める確率は      




例題2 サイコロを投げて、3か6出る確率を求めよ。

1  2  B  4  5  E  

上のことから求める確率は


例題3 10本のうち3本が当たりであるようなくじを1本引いたとき、
    あたる確率


10本
    ○ ○ ○ × × × × × × × 
3本          7本         


上の図から、求める確率は




例題4 10本のうち a本 が当たりであるようなくじを1本引いたとき、
    当たる確率は?







●特に難しいことはないと思いますので、つぎの練習問題をやってみて下さい。 出来る人は暗算でも構いませんが、ちょっとでも危ないと思ったら、数字を並べてみましょう。  (約分を忘れずに)


練習1 サイコロをふって出た目が、偶数かまたは3の倍数である確率を求めよ。


練習2 1から20までの数字を書いたカードが20枚ある。 この中から1枚カードを抜き出すとき、それが素数である確率
は?


練習3 10本のうち a本 が当たりであるようなくじを1本引いたとき、はずれくじを引く確率は?
     

答はこちら






◆ではレッスン2に進みますが、そのまえにIE(インターネット・エクスプローラー)をお使いの生徒さんは、画面を最大限に活用するために 次の操作をやって下さい。
  • 画面の上の「メニューバー」から「表示」を選択し、
  • 「表示」→一番下の「全画面表示」を選択して下さい。
※ 「全画面表示」を元に戻すには 右上の「閉じるボタン(×)」の左隣にある「元(のサイズ)に戻すボタン」をクリックします。 

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