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          ■高校・学力改造講座■      第9回
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 受験編 第2回   一度漬け物になれ!
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Q.どのように勉強するの?

A.漬け物になるといいです。 (一度数学漬けになってみよう) 


●一定期間、数学だけを朝から晩まで勉強する、というのも有効な手段のひとつです。そして、前述したジャンル別征服法を併用すると効果は倍増されます。


●私の場合、高校3年の夏休みにこれをやってみました。具体的には、

@ 朝の9時から正午までの3時間、数学を勉強
A 午後2時から5時までの3時間、数学を勉強
B 午後9時から11時まで2時間、数学を勉強
C 他教科の勉強や、食事等の日常生活は、数学の合間にやる。
…といった生活です。


●ところで私が、なぜここまで数学にこだわったかというと、志望大学の関係で、入試における数学のウエイトが結構高かったこと、そのくせ数学が足を引っ張っていたことが理由です。このまま数学が苦手ではどうにもならない、という危機感からでした。しかし前記のような生活を夏休みの1ヶ月とすこし続けた結果、2学期には自分の数学の実力が確実に上がっていることを実感しました。そして同時に、数学に対する苦手意識が薄れ、わからない問題からも逃げないで、食らいついていくだけの知識と経験、そして何より気力を身につけたように思います。ただ悔やまれるのは、もっと早い時期にこれをやっておけばよかった、ということです。例えば2年の夏休みとか、3年の春休み前後とか…。


●今私の塾でも、苦手教科がある生徒にはこの方法を勧めています。しかし、さすがに夏休み全てを犠牲にして1教科に賭けるというのは、なかなか出来ないことが多い(というより本人の決心がつかないことが多い)ので、すこしメニューを減らして

@ 朝9時から正午までの3時間 毎日必ずやる
A 夜2時間 出来るだけ毎日やる

という風にアレンジしたりしてます。効果は半減しますが…。


●数学に限ったことではありませんが、1つのことを徹底的にやってみるということは、非常に有効な勉強方法です。何かに苦手意識があるあなた、是非試してみて下さい。少なくとも、苦手教科の学力を改造しようと言うのであれば、人がやらないような、集中的な特訓を自らに課す必要があると思いますが、あなたはどう思いますか?


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【付録】私が現役の頃、「数学は自分のレベルまで下げて解くものだ」と塾の先生に教わった、という話は以前しましたが、今日は学校の数学の先生のお言葉です。その数学の先生は女性(それもおばあさん)でしたが、数学に関しては非常に厳しい方でした。(というより、私の通った高校は「数学の先生=恐ろしい先生」でした。)そのおばあさん先生がいつも言っていらしたのが、「なぜ?を追求しなさい!トコトン追求しなさい。」ということでした。 …「なぜ」ここでこんな式を使うのか・・・「なぜ」この答ではダメなのか・・・「なぜ」A=Bといえるのか、その根拠は?・・・「なぜ」ここで場合分けが必要なのか・・・とにかく例題を見るときも、問題を解くときも、答合わせをするときも、「なぜか」ということ、つまりその「根拠」を常に意識して勉強するのです。それが数学を勉強する時の基本姿勢です。

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