■高校・学力改造講座■       数学





 格闘編 第3回   うちの数学の先生教え方下手なのよ!



Q.うちの数学の先生、教え方下手なんですけど・・・

A.そうでしょう。 でも悪いのはあなたです。


●教え方のうまい先生なんか滅多にいませんよ。でもね、「先生の教え方が悪いから、私は数学がわからないんだ」と考えるのは間違っています。そもそも高校生になってまで、人に勉強を教えてもらおうという根性がいけません。高校生は自分で勉強するものです。


●はっきり言って、先生の教え方の善し悪しと、あなたの数学の成績にはあまり関連性はありません。だって、教え方の悪い先生のクラスにも、数学のできる生徒は何人かいるわけでしょ?結局一番大きな要因は、「あなたが自宅でどれだけ数学にエネルギーをかけているか」ということだけです。どうですか、ちゃんとやってますか?(試験前だけ2,3日とかではだめですよ)


●あなたが本当に数学の実力を上げたいと思っているのなら、頼るのは「我一人」と覚悟を決め、人に頼らず、自分の力で、「継続的に」勉強していく決心をしましょう。あなたに必要なものは、わずかに「教科書」と「参考書」と「問題集」、「ガイド」、そしてこの「自学自習の覚悟」だけです。(あっ、あともう一つ「かなりの勉強時間」もですね。…結構たくさんあるか…)


●いいですか、よーく考えてみて下さい。学校の先生が教えること(あなた達が学ばなければならないこと)は、すべて、100%、教科書と参考書と問題集の中に書いてあります。違いますか?少なくとも入門編(1,2年の学習)で勉強するレベルのものは100%どこかに書いてあるはずです。学校の先生があなた達に教えていることは、本に書いてあることを口で言っているに過ぎません。(というと数学の先生に怒られますが…)


●しかも、先生の授業は1回こっきり。聞いているその場で理解できなければ永遠に理解できません。しかし、教科書や参考書はいつでもあなたの手元にあり、何回読んでも文句ひとつ言いません。(試しに先生に同じ質問を5回してごらんなさい。確実にいやな顔をされますよ!)ですから、先生を頼って勉強するよりも、教科書、ガイド、参考書をうまく使って自力で勉強する方がはるかに効率よく勉強できるのです。要は、自分のエネルギーを使って数学の本を読もうという「意志」があるかどうかです。


●そりゃあね、先生の授業を聞いている方が、教科書や参考書を読むより楽ですよ。楽に決まってます。自分のエネルギー使わなくていいですからね。でも実力はつきません。


●これは予備校の講座についても言えることです。「夏休みになったら(3年になったら)、予備校に通って、受験のための勉強をしよう・・・」などと考えていませんか? 行くのは構いませんよ。そうでないと予備校がつぶれますからね。でもあなたの実力がつくわけではありません。


●ためしに予備校の先生に聞いてみてください。予備校の授業に真面目に出席すれば数学の実力がつきますか?って。良心的な先生なら、おそらく答はNOです。予備校に通うにしても、家で数百問の問題を解く修練を積まなければ、まともに戦える実力はつかないのです。そのことをはっきり自覚してから講座には申し込んでください。(これは他の教科についても言えることです。)


●もっとも私は、予備校に通うことにそれほど大きな意味を見いだしていません。強いて言えば、やる気のある同級生に出会えるので、少しはやる気が出てくる・・・・くらいの効果はあるかも知れません。 なぜ私がこれほど予備校の授業を批判的に見るかというと、 与えられる教材に解答が付いていないことが多いからです。 つまり、「予習は、して来い」・・・「でも答は、教室で教えてやる」ということですよね。(学校の教科書と一緒です。)でも、数学の問題は(他教科も同じですが)解いているその場その場で疑問を解決していかないと、身に付かないのです。いまの「?」をあさっての授業で解決できたとしても、その間の時間の浪費と記憶の減退はどうするのでしょう?というのが私の素朴な疑問なのです。そんな暇があるくらいなら、詳しい別冊解答を渡してくれた方がよほど勉強は先に進むと思いませんか?でも大抵の塾や予備校では解答や詳しい解説を渡さないのが普通です。なぜか・・・・生徒が自分で勉強すると、予備校の先生が不要になるからですよ。逆に言うと、教材の別冊解答を堂々と配布できる予備校なら、授業にそれなりの自信があるのだろうと、プラスの評価を与えてもいいと思います。


●これを読んでる人の中には「…だって本に書いてある内容がわからないから、ひとりじゃ勉強できないもん」とか言う人もいるでしょうね。 でもそれはちょっと違います。高校1年の教科書や参考書というのは、高校1年の生徒がじっくり読めばわかるように書いてあるものなのです。1回でわからなければ、2回、3回繰り返せばよろしい。それでわからなければ、他の易しい本を見てみましょう。参考書というのはこんな時に参考にするための書物でしょ。そこまでの努力をしてもよくわからないとき初めて「書いてある内容が分からない!」と言えるのです。 果たしてあなたはそこまでの努力をしてから言っているのでしょうか? 学力を「改造」したければ、それくらいの努力は、日々行なう覚悟がないと出来ません。





(原則)
他人を頼りには出来ない。

(対策)
自分のエネルギーを使って本を読み、自分の力で答案を書こう。





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